母親の年齢が高いと増加傾向 妊娠初期に多い流産(症状と解説)

妊娠初期に多い流産について

  • 切迫流産(Threatened abortion)・・超音波検査で胎児になる前の(胎芽)の心拍が確認できれば、妊娠確定ということになりますが、少量の出血や下腹部痛で流産になりかけた状態をさします。安静にしあるいは子宮収縮抑制薬使うこともあります。(妊娠22週未満)
  • 進行流産(Inevitable abortion)・・子宮口が、開き赤ちゃんや胎盤が流れ出ている状態で止めることができません。
  • 完全流産(Complete abortion)・・赤ちゃん胎盤が出てしまった状態で出血は、自然におさまります。
  • 不全流産(Incomplete abortion)・・進行流産によって赤ちゃん胎盤の一部が外に出てしまい一部が子宮内に残っている状態で子宮内容除去術を受けなければいけません。
  • 稽留流産(Missed abortion)・・子宮内で胎児が死んでしまっているもので妊婦さんに自覚症状は、ありません。超音波で赤ちゃんの姿が映らない心拍が確認できずに発見されることが多いようです。胎児死亡が確認された場合子宮内容除去術を受けなければいけません。
  • 化学的流産(Chemical abortion)・・妊娠検査薬で尿にhCGが検出され陽性反応が出たとしても胎嚢などが確認できないため妊娠とは、なりません。私も経験がありますが、普通の妊娠のときは、陽性反応が、くっきりはっきり出るのに科学流産のときは、うっすらでした。

母親の年齢が高いと流産が増える


年齢別自然流産率のデーターをグラフにしたものです
厚生省の調査によると妊娠高血圧症候群の妊婦さんは、年齢が高くなるほど増えていき40歳を超えると急激な増加が見られるそうです。妊娠中毒症だけでなく、前置胎盤の発症頻度、染色体異常のリスクなども年齢が上がるにつれて増えます。

 

このようなデーターから、できれば、35歳までに、遅くても40歳までには、妊娠するのが、好ましいということが分かります。

 

虎ノ門病院産婦人科 母体年齢と流産 周産期医学 1989.1〜1991.7データー参考

 

 

女性にとって35歳という年齢が、母体にも胎児にも影響があると理解できると思います。

オーバー35 高齢妊婦の安定期は、いつ?

高齢妊娠だと 安定期が、無いんじないかしら?と心配になります。元テニスプレイヤーの杉山愛さんは、39歳で妊娠発表したのは、5ヶ月に入ってから・・森三中の大島美幸さんは、35歳で妊娠していますが、過去に2回流産しているため発表は、6ヶ月に入ってからでした。最近では、第2子の妊娠を発表した伊東美咲(37)さんは、6ヶ月に入ってからのマスコミに公表。年齢が、高い人ほど、慎重という印象です。

 

 

若い妊婦さんの場合12週を過ぎると「安定期」と呼ばれます。12週は、4ヶ月のはじめです。高年齢妊婦さんの場合、早産や切迫早産のトラブルが多くみられるため分娩するまで気が抜けないというのが、現実です。

 

受精した瞬間に自然淘汰される運命が決まっていた

流産は、妊婦さんの15%に見られます。初期流産は、お母さんに問題があったわけでは、なく、胎児側の問題と考えられます。「自分のせいで赤ちゃんが、生まれなかった」とご自分を責めるママも多いのですが、母親が原因では、ありません。

 

ただし年齢が上がると流産の確率は、上がり胎児の染色体異常やや先天性異常のリスクは、高まります。ある意味受精した瞬間にすでに運命が決まっていた防ぐことができない減少といえます。先天異常や染色体異常に関しては、葉酸でリスクを回避できる部分もあるので安心のために摂取すると良いと思います。

 



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妊娠中の主なトラブル
  1. 絨毛膜羊膜炎
  2. 子宮頸管が短い
  3. 子宮頸管無力症
  4. 前期破水
  5. 妊娠高血圧症候群(糖尿病高血圧)
  6. 前置胎盤
  7. 多胎妊娠(母体の負担が大きい)
  8. 羊水過多症
  9. 細菌性膣炎頸管炎

 

高齢の妊婦さんの場合、赤ちゃんを授かるまでも、大変ですが、無事出産を迎えるその日まで抱っこできる日まで、より良い生活を送ってほしいと思います。

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